数字で見る専門学校:全国に約2800校、学生数約59万人など

2月 14, 2018

進路を考える上で、皆さんは数字をどれくらい意識していますか?

ともすれば入学後に学べるコースや、卒業後に就職できる職種などの具体的な内容にばかり目が行って、細かな数字は読み飛ばしているかもしれません。

けれども、自分の進路を大人に説明したり、自分の選択した進路に反対する親を説得するうえで、数字をすらすら喋れるようになることは実はとても重要です。

皆さんも、例えばペットショップで見つけたかわいい子猫について「大人になったとき大体何kgくらいになりますか?」という質問をして、具体的な数字を店員の人が答えられなかったらちょっとがっかりしちゃいますよね。

この例からも分かるとおり、大人の世界では、重要な数字が頭に入っているかどうかが「プロであること」の一つの証明になっています。

学校の勉強のように数字を暗記する必要まではありませんが、自分の進路に対する「本気度」を親に分かってもらい、自分の応援団になってもらうためにも、まずは専門学校という分野全体についての数字をいくつか確認してみましょう。

 

参考にした資料:文部科学省の「学校基本調査」

今回の記事に登場する数字は、教育や学校を管理している文部科学省が毎年まとめている「学校基本調査」の最新版に掲載されているものを使用しています。

親に進路を話すときの説得力を高めるには、どこに掲載されていた情報かというのも結構重要です。

「文部科学省がまとめている資料に出ていた数字なんだけど~」と話すと、信頼性は増しますよね。

元の資料自体は、高等専修学校(いわゆる「高専」)と専門学校の数字が一緒になっているなど少し分かりにくいところもあるので、抜粋したこのページの数字を是非参考にしてみてください。

 

全国にある専門学校の数は? 約2800校

全国には2822校の専門学校が存在するそうです。

親御さんにこの数字を話すと、数の多さにびっくりされるかもしれません。

全国にある大学の数が約780校なのでその 3.5 倍ほどということになります。

専門学校の数が多い理由としては、大学は1つの大学にたくさんの学部や学科が存在する例が多いのに対して、専門学校は1つの学校で学科の数が1~2個と少なかったりすることが主な理由となります。

(両親が「大学への進学」を強く勧めている場合、専門学校への進学を説得するには、専門学校に関する数字だけでなく、大学に関する数字も知っておくと、説明で役立ちます。)

 

専門学校で学んでいる学生の数は? 約59万人

この数字は是非覚えてほしいですね。

現在の日本では、就きたい職業などを真剣に考えた上で専門学校で学んでいる人が約60万人いるということは、是非親御さんにもアピールしてほしいと思います。

大学生の数の255万人に比べると確かに少ないですが、かといってものすごく少数派の選択というわけでもないことは、理解してもらえると思います。

 

専門学校の毎年の入学者数は? 約27万人

毎年、約27万人の学生が専門学校に入学しています。

 

入学者に占める高卒新卒者の割合は? 約7割、社会人経験者や大卒生の入学も

専門学校の入学者の中で、高校卒業後に直接入学する人たちの割合は約7割。

高卒で社会人を経験したり大学を卒業した上でどうしてもその分野を学びたいといった様々な経歴を持つ人が残りの3割を占めています。

 

専門学校の分野別の学生数の割合は?

*以下の数字は、統計資料の関係上、専門学校だけでなく高専も含めた数字になっていますので、目安としてお使いください。

医療関係:31.8%

看護

准看護

歯科衛生

歯科技工

臨床検査

診療放射線

はり・きゅう・あんま(鍼灸、指圧)

柔道整復

理学療法・作業療法

医療分野その他(医療技術、医療、保健、視能訓練)

文化・教養関係:23.1%

音楽(音楽学科、ミュージック科、および楽器演奏に関係する学科群)

美術(絵画科、西洋画、日本画科)

デザイン(ジュエリーデザイン科、造形デザイン科、グラフイックデザイン科、産業デザイン科、プロダクトデザイン科、映像デザイン科、ビジュアルデザイン科、フィギュア造形学科、Webデザイン科)

茶華道

外国語

演劇・映画(演劇学科、放送・映画学科)

写真

通訳ガイド(英語通訳科、通訳ガイド科、英語通訳翻訳科)

動物(動物学科、ペット科)

法律行政(法律学科、行政学科、公務員学科)

スポーツ(スポーツ学科、スポーツ健康学科、スポーツトレーナー学科)

文化教養その他(フラワーデザイン科、マンガ(まんが)科、アニメ(アニメーション科)イラスト(イラストレーション)科、 書道科)

工業関係:13.2%

測量

土木・建築(建築、インテリア)

電気・電子(電気工事士、電気工学)

無線・通信 (*電気工事士科など「電気・電子」系に類似)

自動車整備

機械(機械、CAD設計、ロボット)

電子計算機(情報処理系に類似)

情報処理(情報処理、情報システム)

工業分野その他(ゲーム、コンピュータグラフイックス)

衛生関係:11.6%

栄養(栄養士、管理栄養士)

調理(調理師)

理容

美容(美容、ビューティ)

製菓・製パン(製菓、和菓子、パティシェ、スイーツ)

衛生分野その他(エステ、ネイル、メークアップ)

商業実務関係:11.3%

商業(販売員)

経理・簿記(税理士、会計士、公認会計士)

秘書(秘書科(医療秘書は医療分野を参照))

経営(ビジネスマネジメント)

旅行(旅行、観光、ホテル、ブライダル、鉄道、エアポート、フライトアテンダント、鉄道科)

情報(情報、IT情報)

ビジネス(ビジネス、国際ビジネス)

商業その他(公務員、行政、法律)

教育・社会福祉関係:5.4%

保育士養成(保育、保育士、こども)

教員養成(幼稚園教員養成)

介護福祉

社会福祉

教育社会福祉その他(児童教育、精神保健福祉)

服飾・家政関係:2.9%

家政

和洋裁(服飾科、服飾デザイン科、洋裁科、和裁科)

料理

編物・手芸

ファッションビジネス(ファッション科、ファッションビジネス科、ファッションデザイン科、アパレルデザイン科)

服飾家政その他(きもの科)

農業関係:0.8%

農業(農業、畜産)

園芸(フラワーデザイン、畑作、園芸)

農業分野その他(酪農、バイオテクノロジー)

 

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いかがでしたでしょうか?

大きな数字を掴むことで、自分の夢や進路が、全体の中でどういう風に位置づけられるのかのイメージも少し掴むことができたのでしょうか?

今回の記事では数字の大切さを強調しましたが、各専門学校で学べる内容や、卒業生が実際にどういう働き方をしているかなどの情報収集ももちろん同じくらいに大切です。

各専門学校が無料で提供している案内資料には、「卒業生の進路」などのコーナーで、皆さんより少し年上の先輩たちの体験談がたくさん紹介されていることを、みなさんはご存知でしたか?

内容は毎年更新されている学校が多いので、たとえば高校1年生で資料を請求すると、2年生・3年生になるたびに最新の資料を請求することで、3年分の資料を集めることができます。

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重要な数字を中心にしっかり背景情報を押さえた上で、専門学校のイメージや卒業後の働き方への理解を深めるためにも、是非この機会に無料で手に入る学校資料を請求してみてください。